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プレゼンティーイズムとは
1.健康経営の効果の一つとして「生産性損失の改善(=生産性向上)」がありますが、この「生産性損失」を評価する指標としてプレゼンティーイズムがあります。
2.プレゼンティーイズムとは、出勤しているものの疾患や症状があるため、生産性が低下している状態をいいます(ストレスや腰痛などのため仕事の生産性が損失してる状態)。
3.プレゼンティーイズムに対応するものとし、アブセンティーイズムがあります。アブセンティーイズムとは、病気などで出勤できない状態をいいます(病欠や病気休業で休んでいることにより生産性が損失している状態)。
「生産性損失」を評価する指標について
1.「生産性損失」を評価する指標として、プレゼンティーイズムやアブセンティーイズムのほかに、医療費、傷病手当金、労災補償費があります。
2.これらの指標の中で「生産性損失」に最も影響のある指標はプレゼンティーイズムです(指標全体の約78%を占めている)。
3.従って、プレゼンティーイズムの改善に重点的に取り組むことで、生産性損失が大きく改善することになります。
生産性損失の各指標とその割合について
各指標の割合は、プレゼンティーイズムが77.9%、医療費が15.7%、アブセンティーイズムが4.4%、傷病手当金が1.0% 、労災補償費 が0.9%の順になっており、プレゼンティーイズムの割合が最も高い。
出典:「企業の健康経営ガイドブック改定第1版(経済産業省)」
プレゼンティーイズムに影響する健康関連指標とは
1.プレゼンティーイズムに影響する健康関連指標には、①身体的指標、②生活習慣指標、③心理的指標があります。
2.三つの指標のうち、影響の大きい指標は、心理的指標と生活習慣指標です。
3.従って、健康経営としては、心理的指標と生活習慣指標の改善に取り組むことが、プレゼンティーイズムによる生産性損失を改善し従業員の生産性を上げることになります。
各指標にはそれぞれ項目があり、各項目のリスク有無・差分金額(円)が大きいほど
プレゼンティーイズムへの影響が大きい。
出典:「企業の健康経営ガイドブック改定第1版(経済産業省)」
心理的指標や生活習慣指標の改善のための取り組みとは
1.心理的指標を改善していくためには、メンタルヘルス不調防止のためのメンタルヘルス対策に取り組むと同時に、職場活性化のために従業員参加型のワークショップによる「職場環境改善」などを進めていくことが必要になります。
2.生活習慣指標の睡眠習慣を改善していくためには、睡眠時間と睡眠の質を確保のために長時間労働防止対策が必要になります。又個々の従業員に対しては、研修を通じて正しい睡眠方法を学ぶ必要があります。
3..生活習慣指標の飲酒習慣については、研修などでアルコールによる影響(睡眠の質の低下、疲労回復を妨げる、翌日の気分をうつ的にする、脱水を起こす、低血糖を起こす)を理解し、その影響を避けるため、飲み会を早めにに切り上げたり、水分を取ったり、寝酒をしないといった工夫が必要になります。
5.生活習慣指標の運動習慣については、運動が、生活習慣病やメンタルヘルス不調を予防したり、睡眠の質やワークエンゲージメントを高めたりする効果があることを理解し、ウォーキングや階段利用など日常生活で体を動かすことを奨励したり、ウォーキング大会やボーリング大会などのイベントを開催し運動習慣を身に付ける取り組みが必要になります。
6.以上のほかにプレゼンティーイズムの原因となるものに、腰痛症、頭痛、花粉症、アレルギー症などがあるため、それらの対策も必要になります。
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